外国と日本の両方で複数の遺言書を作成した場合、どの遺言書が有効になりますか

複数の遺言書が作成されている場合、後に作成された遺言書が有効となります。アメリカで遺言書（Will）を作成し、その後、日本で遺言書を作成した場合、もしアメリカで作成した遺言書と日本で作成した遺言書の内容に食い違いが生じる場合は、後から作成した遺言書（この例で言えば日本で作成した遺言書）が有効となります。

アメリカで作成した遺言書と日本で作成した遺言書の間に食い違いが生じない場合はどちらの遺言書も有効となります。

従って、アメリカにある財産についてはアメリカの方式に従った遺言書（Will）をアメリカ国内で作成し、日本の財産については、日本の公証役場で遺言書を作成するということは可能です。栗林総合法律事務所では、日本国内に財産を有する外国人については、日本国内にある財産についての公正証書遺言を日本で作成することを推奨しています。また、外国に財産がある日本人については、外国の財産については、現地の法令に従った遺言書を現地で作成することを勧めています。