アメリカの信託(トラスト)と遺言(Will)の違いは何でしょうか

  • 公開日:2024年05月10日

アメリカのトラストは、被相続人が所有する相続財産の所有権を信託(トラスト)に移管する手続きです。相続財産は信託(トラスト)が所有することになりますので、被相続人の相続財産ではなくなります。

従って、被相続人が亡くなった場合も、相続財産の承継手続きであるプロベイトの手続きは必要なくなります。信託(トラスト)に入れられた財産は、信託(トラスト)で定められた受託者に移転されることになります。

これに対し、遺言書(Will)は、被相続人の相続財産をどのように分配するかを被相続人が指示するものです。従って、被相続人の相続財産は、相続財団(Estate)を構成し、財産管理人(administrator)によって遺言書の記載内容に従い相続人や受贈者に分配されることになります。