相続財産管理人の報酬について教えてください

相続財産管理人の報酬は、裁判所の許可を得て支払われるものです。州ごとに異なりますので、一概にいくらであるということはできません。遺言執行者（executor）の報酬については、カリフォルニア州の場合、最初の10万ドルについては5％、その次の20万ドル（10万ドルから30万ドルの部分）については4％、30万ドルを超える部分については3％などと定められています。財産管理人（administrator）の報酬についても同様に計算されることになります。円ドルの為替レートが1ドル150円だった場合で、遺産の額が50万ドル（日本円で50万ドル×150円＝7500万円）だった場合、遺言執行者や財産管理人の報酬は次のようになります。

10万ドル×5％＋20万ドル×4％＋20万ドル×3％＝19,000ドル（約285万円）

なお、プロベイト手続きを申し立てる代理人の弁護士の報酬をいくらにするかは特に規定がありません。一般的には、申し立て段階で上記と同様の計算式による報酬が請求され、プロベイト手続きが終了した段階で成功報酬として着手金と同額が請求されるようです。

従って、申立代理人の報酬と、遺言執行者の報酬を合わせると、遺言執行者の報酬（上記の例で言えば1万9000ドル）の3倍の報酬がかかることになります。但し、実際上は、依頼者との協議により申し立て代理人の報酬については、もう少し小さい金額で合意されることも多くあります。また、着手金・成功報酬の場合、弁護士報酬が高くなりすぎるとして、タイムチャージを提案されることもあります。栗林総合法律事務所では、日本人の依頼者の利益を図るために、アメリカ人の弁護士の報酬についても日本人の依頼者を代理して交渉しています。

プロベイトの申立てを検討する場合、アメリカの弁護士の報酬についても適切な金額に収まるよう交渉することが重要です。アメリカの弁護士の報酬について懸念がある場合は、栗林総合法律事務所にお問い合わせください。