財産が少額の場合にもプロベイト手続きは必要でしょうか

カリフォルニア州では、プロベイトの対象財産が少額の場合には、プロベイトを省略する方法が認められています。少額の場合に通常のプロベイトを経なくてよい方法として、「宣誓供述書(Affidavit)」による場合と「簡略化されたプロベイト(Simplified Probate Procedures)」の二つがあります。

相続財産が166,250ドル以下の場合(相続財産の中には55,425ドル以下の不動産を含みます。)には、プロベイトの代わりに「宣誓供述書(Affidavit)」による手続きをすることができます。相続人は、自らが財産を承継する資格があることを述べた宣誓供述書を作成します。被相続人の資産を有する個人や銀行などの金融機関は、宣誓供述書と死亡診断書の写しの提出を受けたら、保有する資産をリリースします。被相続人の死亡から40日間はこの制度を利用することができません。また、遺産の価額が166,250ドル以下の場合には、宣誓供述書を利用する手続の他に、「簡略化されたプロベイト(Simplified Probate Procedures)」をとることも可能です。

この手続きはsummary probateとも呼ばれます。相続人や受益者が被相続人の住所地または被相続人の財産が存在する州の裁判所に簡易手続きを求める書面(請願書)を、遺言書の写しと、遺言執行者の書面による同意書ともに提出します。166,250ドルの財産からは、カリフォルニア州外の不動産、joint tenancy の財産、生存配偶者に承継される財産、生命保険、死亡給付金、および指名された受益者に承継されるプロベイトの対象とならない財産、複数の当事者の銀行口座と死亡保険金の銀行口座、トレーラーハウス、登録された船舶、登録済み自動車、16,625ドルまでの給与、リビングトラストを含む信託された財産などが、控除されます。なお、この手続きにも40日間の待機期間があります。